ゴン太郎 no 介護!

25年間での介護福祉士・ケアマネジャー・施設リスクマネジャーの経験を通して培った専門的知識・経験や持論を基に介護の情報を発信していきます。ご家庭で業務や施設教育に役立てて下さい。

【再考!】アクティビティって そも そも…

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セラピストの専門分野はリハビリ

ナースの専門分野は医療

生活の質の提供を専門とする介護士の土俵のは…

アクティビティではないでしょうか。

 

 そこで今回は、アクティビティ・レクリエーションについて取り上げていこうと思います。

 

 

アクティビティ・レクリエーションを改めて分析してみる

 

アクティビティ・レクリエーションって?

 アクティビティ・レクリエーションをそれぞれ調べてみると

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と出ました。

 

一般的にはアクティビティは余暇の総称として、レクリエーションは余暇活動そのものとして使われていることが多かった様です。

 

 アクティビティ要素が無い世界

私が見たアクティビティ要素の低い ある施設では、

起きて→朝昼晩飯を食べて→寝て...(合間にトイレ・入浴・リハビリetc.)

動く利用者さんに「危ないからジッとしといてね」って...

 

もう、

放置された利用者もぼーっとテレビを見るかうたた寝するしかない。

ん?

刑務所?

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アクティビティ要素がないと ただ生きるだけになり 見てて息苦しさを感じました。 

 

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 介護現場のレクと掛けまして~ 主婦の余暇活動と解きま(笑)

生活全般を生業にする介護業務は主婦の仕事に似ている...って言われます、

なのでアクティビティを 主婦の例にとって考えてみます。

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掃除や洗濯が趣味や生き甲斐な人を除けば 掃除・洗濯が生活の主軸な人は まずいません。

「家事を片付けて お昼TVを見てゆったりするのが楽しみ♪」

「色々済ませてビール飲もう♪」

生き甲斐がまず 先にたちます。

楽しみがあるから”生きていける”

楽しみがあるから”掃除も洗濯も頑張れる”

その為には しなければならない掃除・洗濯をササと終わらせて...って。

 

介護の現場では“掃除・洗濯”“業務”に、“余暇・楽しみ”“アクティビティ”と置き換えられると思います。

  

うぅ~ん、やはり

介護していて業務が主軸になりやすいんですが、アクティビティが人生の主軸にあり、業務は その為に ”キッチリ””ササっと”こなすものって認識が しっくりくるかも。

 

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レクリエーション=お客さんの楽しみ

あるイベント企画の人と話す機会があり

実施するポイントを聞いてみると、

「お客さんがいかに楽しんで貰えるかを とことんまで考えます」

「目で見て 耳で聴いて など、お客さんの五感にどう訴えるかを考えます」

「企画で8割が決まりますので、考えられる細部までこだわって企画します」

「実施後は実施中の状況を踏まえて検討して そのまま改善プランまで挙げますね、なんなら実施中より前後に気を使い丁寧に時間をかけて対応します」

 

レクリエーションのプロって凄いなと感じました。

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と、同時にレクリエーションを実施する身であれば同じ事が当てはまるんじゃないかなとも思いました。(100%は無理でも参考には なるかと…)

 

 

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弘道お兄さんのアクティビティ感

体操のお兄さんの佐藤弘道さんが以前インタビューで

「みんなの輪に入って積極的に参加している お子さんがいる中で、遠巻きに立ち尽くして見てる お子さんがいるんですよね」

「その子の お母さんは、せっかくなので輪の中に入る様に促すんです」

「後日 その お母さんに話を聞くと、終わって さぞ退屈だったんだろうと思い家に帰りつくと、子供は見てきた体操なんかを楽しそうに踊ったり、内容を楽しそうに家族へ話したりするそうです」

「子供って、それぞれの楽しみ方があり 周囲に促されなくても子供自身が選択している場合もあるんだなって知りました」

って言ってました。

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・・・それって、子供だけじゃなく全ての人に言えるのでは?

 

そういえば、

スポーツも実際に行って楽しむ人もいれば 人が行ってるプレーを観戦して楽しむ人もいるし そもそもスポーツが苦手って人もいます。

 

アクティビティの本質は主体的な”楽しみ”であり 一律に楽しみ方を強要できないんでしょうね。

 

又、選べる要素って重要なんでしょうね。

確かに自分自身「明日、何しよう」って、選んでますもんね。 

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面白かったレクリエーションエピソード2選

最後に、私が経験してきた中での面白かったレクリエーションのエピソードを2つ、参考になればと思い紹介します。

(Episode1) 自立型レクリエーション

うっかり者の後輩がレクリエーション担当でだったのですが、実施予定の風船バレー に使う審判の笛を忘れ途中で取りに離れてしまいました。

その間に利用者自身で審判と判定員をたて 後輩が戻って来た時には既にゲームが始まっていました。

「準備が不十分」とか「目を離して良いのか」とか問題点はあるものの、まさにその光景は”完全自立型のレクリエーション”で 圧巻でした。

と同時に、与える事だけがすべてでない事を気付かされました。

(Episode2) レクリエーションの網羅性

その日のレクリエーションは玉入れで、ある職員が 専用の玉入れカゴは あったのですが それを使わずに丸椅子を一つ準備してました。 

「今日は違った趣向で行うのかな」と思い見ていると 丸椅子の周りを半径1mと50㎝くらいの所でビニールテープで丸く囲んでました。

ルールはビニールテープ内に投げ入れれば それぞれの得点になり、丸椅子の上に乗れば高得点。

まぁ、誰でも考えられるルールかなって思ってたんですが...終わって感想を伺うと、参加した ほぼ全ての利用者から絶賛でした。

いつも「面白くない」って言っていた 少し高飛車な利用者からも「今日は面白かった」と...

ナゼだろうと考えてみると、 肩の可動域が悪い人はビニールテープの内側、身体能力が高い人は高得点の丸椅子の上と、絶妙に利用者の全レベルに対しての網羅性あったんですね。

レベル幅がある施設でのレクリェーションでは網羅性も考慮すべきポイントの一つですが、やり方次第で それが ほぼ全ての利用者に当てはまる事も できることを知りました。

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 まとめ

  • 生活の主軸はアクティビティって発想が大切かも。
  • レクリエーションは参加者主体で考え抜くと良いかも。
  • アクティビティには多様性と選べる要素が必要かも。
  • 与える事だけがすべてでないかも。
  • 参加者レベルの網羅性も やり方次第で拡大可能かも。

 *あくまでも考え方の一例です。参考にされ新たな発展に繋がればと思います。