ゴン太郎 no 介護!

25年間での介護福祉士・ケアマネジャー・施設リスクマネジャーの経験を通して培った専門的知識・経験や持論を基に介護の情報を発信していきます。ご家庭で業務や施設教育に役立てて下さい。

【知っ得!】食事介助技術のプラスα

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食事介助の手技的技術は様々な所で紹介されてます。

しかし、それだけでは解決してない様で、「一通り勉強はしたんですけど実際の介助では上手くできません」「他に上手に食事介助するコツとかあるんでしょうか?」とか相談が絶えません。

技術的な知識を得ても不安感が残る介助技術の一つみたいです。

自動車の運転と一緒で基礎的な知識をベースに実際の路上での適応力・応用力が必要なのかもしれません。

今回は少し深掘りした知識・考えるポイントを加えて 食事介助を説明していきたいと思います。

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 一般的な食事介助の知識

まずは一般的に紹介されている食事介助の介護技術をまとめてみました。

 

食事介助の注意点

高齢者の食事の特徴。

・柔らかいモノを好む。(歯がない・義歯が不調・咀嚼力の衰え)

・乾燥したモノを飲み込むのが苦手。(唾液の分泌の低下)

・脱水等になりやすい。(喉の渇きにうとい)

・味付けが濃くなりがち。(味を感じにくくなる)

・食欲低下が起こりやすい。(消化が悪く胃もたれしやすい)

後、食事介助での最大にして最も気を付けなければいけない特徴は、

誤嚥しやすい。(嚥下機能の低下)です!

基本的な介助方法。

 食前の準備を行う。(義歯の装着やコンディションを確認する為に口腔内を観察し舌苔などの汚れ等があれば除去する / 口腔内が潤う事で円滑に嚥下ができる様に水分類を補給をする / 準備運動として嚥下体操・口腔体操取り入れる)

口腔内・喉が観察できる位置(喉の動きが分る横から斜め前辺りが理想)に、必ず”座って”介助する。(見上げる姿勢は顎を上げる原因で誤嚥になりやすくなります)

食前・食中でのこまめな声掛けを行う。(食事の認識を持ってもらう・食欲を増進してもらう・覚醒を促す・摂取者の自己動作とのタイミングを計る等の目的)

交互嚥下を促す。(固形物の後に流動食を提供する など形態を組み合わせて嚥下しやすい状態を作る)

1回に口に運ぶ量はティースプーン1杯が理想とされており(1回の飲み込む量=ティースプーン1杯)、飲み込みを確認したのちに次の食事を運ぶ。(運ぶ際には摂取者のペースに合わせる)

食事中の喉の動き・呼吸を観察する。(誤嚥の初期症状として喉の動きがおかしくなる・呼吸が乱れている状態がみられます)

食後は口腔ケアを行う(食べ残し等を無くし誤嚥のリスクを減らす)又、摂取物の逆流を防ぐ為 しばらくは同一姿勢で過ごしてもらい落ち着いてから横になってもらう。

理想的な食事姿勢。

顎が前に出ると飲み込む力が落ちますので、顎を引いた姿勢を作る。(顎の下と鎖骨中央の間は指4本分の距離が理想とされてます)

足付きを良くする。(足付きが悪いと顎が前に出て誤嚥しやすくなる)『車椅子上ならフットレストから足を降ろす』『椅子が大きい場合は足下に台座を入れる』『ベッド上だと足の裏に畳んだ毛布やクッションを入れる』など工夫する。

座位(座った姿勢)では椅子や車椅子に深く腰掛けてもらい少し前傾姿勢をつくる。

ベッド上だと30~90度ギャッジアップを行い 倒れこまない様に体の両サイドに布団やクッションを入れるなど行い姿勢をサポートする。

配慮した環境設定。

テーブルの高さはヘソの前、距離は握りこぶし一つ分が入る位置が理想です。(見下ろして顎が引ける位置)

摂取者の状態に合った食器(置いて使用する場合は重くて大きいモノ、握力が弱いが持って使用する場合は持ちやすく軽いモノ)自助具(動作を補う為に工夫された道具)の活用の検討。

摂取者に合った食形態の検討。(摂取者の嚥下状態に合わせて”一口大””刻み食””ミキサー食””ペースト食”など食べやすい形状)

 

 他にも掘り下げれば もっと注意点はありますが...強いて挙げればこれくらい。

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 プラスαを考える。

 以上の基本的な食事介助技術を踏まえて実践的な要素を考えたいと思います。

 

+イマジネーション要素が重要

 当たり前の話ですが、

私たちは食事に対して介助を必要とはしません。

 

なぜなら...

自分で食べられるからです。

 

ところが、もし 急に両腕を骨折したとします。

どうでしょう...

いきなり介助が必要になってしまいました。

 

そして、食事を手伝ってもらいつつ考える事は

 

「両手が動かせればな~…」「自分で食べれるものなら自分で食べてるのに」・・・と

 

いつも介助される方々も 自分で食べれるモノなら自分で食べたいものです。

 

思い描く理想の形は以前元気に“自分で好きな感じ”に“好きなタイミング”で“好きな順番”で食べていた頃の自分です。

 

 そうです、もう一つの隠された食事介助の答えは、元気に食事していた頃の摂取者自身なんです。

 

ので…

 

十人いれば十通りの答えがあります。

 

そして…

 

介助する側としてはタイムマシーンに乗って元気に食事していた頃を見に行くわけにはいかないので、摂取者の反応やしぐさを基にイメージするしかないのです。

 

 介助者の『知識に基づいた技術』と『イマジネーション』が介助者の食事介助の上手下手を決める要素だと思います。

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リズムもイマジネーション

もう一つ、重要な要素は ”リズム” です。

 

人それぞれに、もともと持っている食事のリズムがあります。

 

一口ずつゆっくり間隔を取り摂取するスタイル、次々とかきこむスタイル

人によって様々で、リズムが合ってないと食べる方も調子が出ないんですよね (泣)

 

しかし、リズムが合うと驚くほど調子良かったりもします。

 

コレを探し出すのも ”イマジネーション” が問われます。

 

最後にもう一要素

実際の介助の中で『観察』『イメージを探す』『リズム』と、食事介助しながらの作業が多く集中する環境が必要になります。

 

従って… 

 

食事を”摂取する側”だけでなく

ゆったり食事介助に集中できる介助する側の環境も重要になってきます。

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まとめ

  • 食事介助では、介助者の『知識に基づいた技術』に加え、摂取者の自己摂取してた頃のスタイル・リズムを想像する『イマジネーション』がカギ。
  • 『介助される側の環境』に加え、『介助する側の環境』も考えると より良い食事介助に一歩近づける。

 

 

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