【実践】押さえておきたい!オムツの2つの知識
三大介護『入浴』『食事』『排泄』の中でも特にデリケートな介護が『排泄介護』です。
今回は『排泄介助』の中の”オムツ”の事について現場よりな知識をシンプルに話していこうかと思います。
【おむつの基本的な知識】
最初に知っておきべき オムツの特徴
オムツは素材も吸水ポリマーを使用しており”吸水”をメインに作られています。
オシッコに対して絶大な力を発揮しますが、半固形である”お通じ”に対しては すこぶる苦手です!
吸水面を“"覆い尽くされたらオシッコも漏れるしかない!
できれば”お通じ”はトイレで出来れば無難なんですが...そうもいかない場合が多い。
他の対策としては
- 女性だと”尿取りパット”を尿道口に畳んであてたり、男性だと”尿取りパット”をペニスに巻いたりとオシッコと”お通じ”が混ざらない環境を作る。
- ”お通じ”の出るタイミングを掴み早めに交換を行い”お通じ”には なるべくオムツ内に長居してもらわない。
ってのが挙がります。(他もあるかも…)
おむつの種類を知る
オムツ本体にあたる『アウター』と、オムツ中に敷いてそこだけ交換する為の尿取りパットの『インナー』に分かれ、この組み合わせで使うのが一般的です(呼び方はメーカー毎に違いはありますが...大体大枠でこの2種類)
・アウターって
『テープタイプ』⇒主に横になってオムツを交換する人用。
『パンツタイプ』⇒主に立ってオムツを交換する人用。
*パンツタイプとテープタイプを掛け合わせた特殊なタイプなどもあります。
・インナーって
ざっくり吸水量でラインナップが分れてます。
*オムツの裏側に張り付くタイプなど特殊なタイプもあります。
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【おむつ実用での知識】
選定方法の一例
『アウター』は”体形”で選びます。パッケージの表記はウエスト周りの寸法が表示されています。
『インナー』は”尿量”で選びます。パッケージには「オシッコ〇〇回分」と表記してあるものが多く だいたいオシッコ1回分=150mlです。又、基本的に吸収量に比例してのパットの大きさも大きくなります。
”一回量が多い” ”少しずつ出てる” ”朝方多量に出る” ”日中と夜間の出方が違う” などオシッコの出方も人により様々で一日を通し数日間観察が必要です。
尿量は計測には一般的に重さで測ります。
尿量(ml)=重さ(g)
なので、”オシッコを含んだモノ”の重さを測り、”オシッコを除いた状態のモノ”の重さを引くとオシッコの重さ つまりオシッコの量が分かります。
*予めモノの重さを測っておいたり、測りやすいモノ(大きめのパットなど)を使ったりすると楽です。
オムツの当て方【ザックリ解説】
様々なメーカーさんからの説明や講習会での経験から、オムツを当てる手技の一般的な共通点をザックリ紹介します。
・隙間をつくらない!
オムツの隙間ってどこ?
それは…基本的に3ヶ所
胴が出るトコと足が出る2ヶ所です。(表面から滲んで漏れるケースは稀です)
そこに隙間をつくらない事が重要です。
そのままオムツを引き上げて装着しただけだと足の付根(鼠径部)に足を開いた時に隙間ができて盛れちゃう事があります(涙)、しっかり足と股間の付け根の溝にオムツを添わせる事が大事です。
・”吸収帯” ”ギャザー”を上手く使う!
オムツの最大の特徴は”吸収する事” ”ギャザーがある事”です。
パットのギャザー内の吸収帯に尿道口を当てる そのパットをオムツのギャザーの中に覆う事が大切です。
よくあるのが”後ろ漏れ”、パットがオムツの後ろから飛び出したりギリギリだったりしてオムツの吸収帯が使われないままオシッコが外へ…(涙)
・できるだけ美しく当てる!
メーカーはキチンと当てた状態を想定して開発してますので、パッケージの挿絵の様にキレイに当てることで最大限の力を発揮します。(拘縮とかあって なかなか難しいケースも多いんですけど…)
各メーカーからもっと詳しくわかり易い動画が出てます。 (参考までに4社載せてます)
まとめ
オムツの基本
- オムツの特性の紹介。(オムツは”お通じ”に弱い)
- オムツの種類。(オムツ本体のアウターと、尿とりパッドのインナーで構成)
オムツの実践
- オムツ選びのヒント。(アウターは体型、インナーは尿量で選ぶ)
- オムツの当て方に気をつける。(隙間をつくらない! ”吸収帯” ”ギャザーを上手く使う!” できるだけ美しく当てる!)